仔犬じゃないと難しい・・・?

保護犬と呼ばれるコがいると知ったのは13年くらい前です。
たまたま柴犬をお迎えしようと思い、ブリーダーさんと面談した時でした。
可愛い仔犬が沢山いても、何となくピンと来ずお断りしたところ「もし良ければ会って欲しいコがいる。近隣を徘徊していて保護をしている。飼い主がいない事は確認済み。
年齢は5歳は超えている様子だが、気が弱く他の保護犬に遠慮してご飯争いにも負けて満足に食べれてない」と言われました。
「うーん、、、仔犬じゃないと難しいって言うけど、、」と思いながら会ったのは、車庫で多頭生活している小さな、肋骨の浮いたガリガリのイングリッシュセッター(♂)でした。
覇気のない暗い目で私を見上げ、吠えもせず、力なくシッポを振った姿があまりに切なくて、つい「ウチに来る?」と言ってしまいました。
ご飯をたらふく食べてもらって、暖かい布団で寝かせてあげよう。
後の事はゆっくり考えようと。
幸い、すぐに馴染んでくれたのですが遊び相手がおらず寂しそうにしていましたので、もう1犬、お迎えする事にしました。
仔犬では先住犬がしんどいだろうから成犬がいいな、、、と探していた時に出会ったのがレイライン さんに保護されていたビアンカ(♀mix)をネットで見つけ、一目惚れしました。
トライアル中は吠えず、遠慮がちで真っ白で、名前を白雪姫にしようかと思うくらいでした。
しかし、トライアルが終わった途端にガルガル犬に変貌してしまい、レイライン の代表さんに相談したりと翻弄されましたが、心を許してワガママを言えるようになった瞬間だったんだと思います。
そして名前はお転婆の『テン』と命名しました。
その後は先住犬にもベタベタ甘甘の可愛いワガママお嬢になってしまい数年後、、
先代犬が虹の橋を渡ると、残されたビアンカが寂しそうにしているため、相棒を探してレイライン の里親会に参加させて頂き、チポン(♂mix)に出会いました。
中型犬なのに、グレートデンとバーニーズに挟まれて、「僕も大型犬!」と言わんばかりに仁王立ちしていた彼がいじらしくてお迎えを決めました。
なかなかの癖強犬で『ボスは爺ちゃん!』と決めてしまい、私の言う事は聞かないコでしたが、今では意思疎通ができ、空気を読むのが抜群に上手いコになりました。
そして、いつもくっついていたテンが虹の橋を渡り、他の保護施設から相棒(♀mix)をお迎えすると世話を焼いています。

『保護犬は懐かない』『仔犬じゃないと躾けが入らない』と言われる方がいらっしゃいますが悲しい事です。
躾けは人間の子供ですら時間がかかります。
仔犬から飼っても懐かないコもいます。
純血種でも、性格の傾向が逸脱しないとも限りません。
犬だって個別性があるんです。

もし、保護犬をお迎えする事を悩んでおられるなら、是非、一歩踏み出してみてください。
保護犬は大なり小なり、心に傷を負っていますし、元の飼育環境、保護に至った経緯もそれぞれですから、すぐに無邪気に懐いてくれるかはわかりません。
彼らも環境が変わり理解が追いつかず、どうしていいのか分からないのです。
人間の手が暖かいもの、寝床が柔らかい物だと知らないコも多いです。
事情が飲み込めるまで、多くを求めずにゆっくり待ってあげてください。
最初は飼い主側も悩みますが、『このコにとっての1番は何か?』を考えてお世話をしていると最高の笑顔を見せてくれるようになりますよ!